【我が家の週1映画祭】「この世界の片隅に」を見た感想。構造美とすっきりしない感覚

我が家で週1日行う映画祭をはじめました。きょうはパン屋「天然酵母パンふっくら」を運営し、いろんな音楽を愛するパートナー、マーリーのチョイスの映画「この世界の片隅に」を観ました。
構造美と音響がすごい映画でした。でもどこか踏み込めてないものも感じる面も。

おうちで映画祭ができるまでの経緯

我が家で週1日、月曜の夜(都合が悪ければ火曜日か水曜日。今回は火曜日に)の映画祭を開催することにしました。
コロナウイルスもあってあまり人が多い場所には出かけられず、しかもお互い生きるのがしんどい性格をしているので、ずっと家で3人で過ごすだけというのもしんどい。
何か徹底して週1で息抜きをしたい、という発想から生まれた映画祭です。

ご推薦の映画もぜひ、と言いたいところですが、私たちは好みがだいぶ極端です。
見ていくラインナップの中で良いものを思いついた人は教えて下さい。
記事の最後には、迫力ある映画を家で上映するためのモノをお伝えします。

ざっくりした感想

注意:私は音楽をつくる人ですので、どうも構造とか細部とかに気持ちがいってしまって。
一般的な感想とは異なる形で書かせていただきます。

シンプルな構造美。音楽の構造と映像の構造

そうですね…この映画はシンプルに言えば「モーツアルトのレクイエム」(ジュスマイヤー版)の構造を感じます。
Introit-Kyrie。間にいろいろ挟まって、最後にIntroit-Kyrieのメロディから歌詞を変えた構造。

つまるところ、乱暴に言えば
A(主題)-B(いっぱいつまってる細かいところ)-A(もう一回主題を繰り返して結論を述べる)
なんか、スピーチでもありそうでしょ。でもこの組み立て方だけじゃなくて、あるその時代になかった新しい流れがある、という意味で「モーツァルトのレクイエム」と言わせてもらいました。
(クラシック音楽を知る人にしかわからない例えで申し訳ないです)

それゆえに心が動くところがいっぱい出やすい。
構造がシンプルであるがゆえに、以下の人物描写が目立ちます。

それと最後、ある女の子が母親を失うシーンへの転換部は、if世界の始まりを感じさせる転換の演出。

これが夢だったら、夢なのでは、の世界。違ったけど

すっごい細かい人物描写。でも微妙に踏み込めていない。

主人公のすずの心の動きが事細かに描写されている。
世間ずれしている部分がある女性。疑問を抱きながら戦時中の状況に置かれていき、そしてその葛藤を抑えながら、時には爆発させ…

大きな構造ができあがっているから、そこに安心してのめりこめる。
アニメの描写も、ただモダンなおしゃれな描写にとどまらない。色合い、サイズ感が多種多様に。少しエグささえある。

でも、たっぷりと書き込んだすずの爆発させた気持ち、抑えた気持ちの落とし所。
いったいどこへ行ってしまったんだろう。
そこまで書くのは、原作でも(原作は読んでない)映画でも難しかったのかもしれない。
そこに、ちょっともやっとした虚無感を感じる。

もしかすると、日本での第二次世界大戦の前後、という一連の流れ自体が、はっきりとした虚無なのかもしれない。
私は語れないし、多くの人はそれを語れない。

すっきりしない気持ちになったのは確か。
疑問。疑問。

平和が訪れて生きて行こうとするけど、すずの姉も原爆の余波と思われる病に冒されるシーン。

がれきの中でみんな誰かを探しているシーン。

それでもはじまりのシーンに戻り、母親を失った女の子と出会うシーン。

それでも世界は続く。Life goes on.

life goes on.

life goes on.

もしかしたら、この疑問をもたらすためにこの作品があるのか。
私たちは人が目の前で死ぬ戦争を経験していない。
戦争の形は、もう変わってるから二度と経験することはないかもしれない。

でも、戦争は感じているのでは。

音楽と映像の流れとテンションの一致

あまり最近はお見かけしないけど、映画の中でセリフ、音楽と映像の流れが一致していると感じました。
狙いすぎない音響であるがゆえに、シーンの音がはっきりしている。
セリフもぐっさぐさえぐってくる。

それなりにエネルギーを要する映画でした。

冒頭の西洋のクリスマスソングも、最後まで引っ張られる妙な残り方をする。

以上です。
次はタルコフスキーの映画か、フェデリコ・フェリーニの映画を見ようと思います。

我が家オススメの映画視聴環境。狭い部屋でもみられます。

オススメの映画スクリーン

スクリーンはこれで
十分。スペースとらないし

Amazonで見つけたやっすいスクリーンを壁に貼っています。
なかなか快適に見られて、しまうときは丸めて筒の中へほうりこめます。

プロジェクターはEPSONの安いやつをヤフオクで適当に見繕いました。3000円くらい。何年前のやつかもはやわかりません。HDMI端子なんてないよ。

何年選手かわからないEPSONのプロジェクター。端子がVGAとコンポジットしかないよ

オススメのスピーカー

エンサウンドの「抱っこスピーカー」。

映画にこれ以上最適なスピーカーは無いです。エンサウンドの「抱っこスピーカー」

小さく、その名の通り抱っこして使えるスピーカーです。

映画館では、臨場感のある体に響く音が良く聴こえるかと思います。
このスピーカーは身体に振動がいっぱい伝わる特殊な作りをしているので、中くらいの音量にするだけで、小さなボディから振動がビリビリとくる爆音に感じることができます。まさに映画には最強のスピーカー。

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